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不動産鑑定徒然草
(2010/12/21 by 山口 隆)
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バブルの原因は何だったのか - 投機.価格.価値の遺伝子 -
バブルの原因究明は不可能に近いと考えられてきましたが、自然科学の進歩を取り込み、
従来タブーとされがちだった「人を生物として見る視点」で考えると本質的な姿が見えてきます。
本稿は近時有力となっている「アニマルスピリット」を重視した経済理論を起点に考察を進めたものです。
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pvg01
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<投機.価格.価値を生みだす遺伝子について> - 山口仮説 -
(注.. 以下、分かりやすさのため「プログラム」と記したが、実際は遺伝子は「レシピ」のようなものといわれている)
(注.. 以下、分かりやすさのため「古い脳」と記したが、実際は脳以外の器官・細胞も心の形成に関わっている)
1. 人の遺伝子の解析
下等生物と思われていたウニの遺伝子数は人とほぼ同じ、しかも70%が人と共通!
アフリカ人を除く現代人のDNAの4%は、ネアンデルタール人との交配から来ていた!
一見複雑な現象も、遺伝子と自然が作る「単純なルール」が積み重なってできている!
ヒトゲノム計画は、DNA塩基配列解読が完了し、遺伝子の機能解析が急速に進んでいる。
(参考図書:進歩が早いため最新の図書を入手しましょう)
2. 遺伝子と自然の見えざる手
「群れ行動」は単純なルールの組み合わせでできている。
バブルの発生・崩壊に人の「群れ行動」が関わっているなら、
その構造も、単純なルールの組み合わせであり、その元となる遺伝子があるはずである。
以下 ↓ は、その推測である。
3. 神経系を持たない生物も「群れとなること」で迷路の最短ルートを探し出す
← 不確実性の克服
(数学では迷路の最短ルート探索は「組合せ最適化」と呼ばれる難題である)
(神経系がなくても、「群れ行動自体」が、概算的なコンピューターとなっている)
→
粘菌が迷路を最短ルートで解く
(北大理化学研究所)
→
粘菌の輸送ネットワークから都市構造の設計理論を構築
(科学技術振興機構)
蟻も「群れとなること」で餌までの
最短ルートを探し出す
→ その仕組みをコンピューターソフトに取り入れ、
配送システムを効率化した企業
の例もある
(その仕組みで、スーパーコンピューターが必要だった計算が、普通のコンピューターでできるようになった)
細胞性粘菌ではcAMPという物質が連鎖的に伝播して群れができることが判っている →
「生命誌ジャーナル」
(
欠乏不安
の原形)
餌不足を感じた者が信号を出す → 信号を受けた者が信号を出す → 連鎖反応 → 途中で止まる
→ 全体の餌が減ると途中で止まらず一斉反応になる(
臨界超過
・
相転移
)←概算的センサーにもなっている
→ 多数者は「欠乏前」に「情報/感情」伝播で行動を起こす → 集団全体が「将来の欠乏」に対応
→ 10万人が「直接民主主義」をやっているような仕組みだが、議長も総理大臣もいない
→ 正答率を支えているのは: 1.議題が単純、2.全員がプログラムを持っている、3.情報が明朗
これらの動きの中で、「かしこい(合理的な)」のは、「個々の構成員」ではなく、「群れ」である。 ←群知能
しかし、同時に、それは、私たちの新しい脳が望むレベルから見ると、大変に荒々しく、不合理である。
不確実性に立ち向かう時、人間でも、これと似た現象が起きている(但し間に「ねじれ」の問題が入る)。
4. 群れの存在理由
生物が群れを作る理由には、被食リスクの軽減、繁殖に有利等があるが、より原初的には、
「
不確実性
(自然科学ではリスクに含める)全般の軽減・克服」があったはずである。
(← 不確実性の軽減・克服により、遺伝子のサバイバルの可能性が高まった)
(人の経済では、それが不確実性軽減克服の基本プログラムになっている可能性がある)
<山口仮説No.3>
5. 「群れ」と「縄張り」は独立並存し、その間を
行き来する生物
が多い。
人は、日常、「群れ」と「縄張り」の双方を形成して生活している。
後者は、他の生物との共通性が認識しやすい。人は個人の外に数層の集団で縄張り意識を持つ。
前者は、脳の発達と相まって他の生物と姿が変わり、共通性が容易に認識できない。
しかし、無意識の世界で「群れ」は人の経済活動に大きな影響を与えている。
6. 生物の行動と投機・価格・価値との対比
表記遺伝子は複数あると推測され (例:
時計遺伝子
)、 下記はその有力な候補と思われる。
前提として「群れを作るが各自独立してプログラムを持つ」「欠乏→捕食→増殖」「競争」の存在。 そして‥
<パターン1>
a. 命令者が存在せず、各構成員が、各自で餌を探す
b. 餌不足を感じた者が、強い信号(不安に相当)を出す
c. 信号が連鎖的に伝播して、他の構成員が集まる
d. 群れが、餌を探して、移動を始める
<パターン2>
a. 命令者が存在せず、各構成員が、各自で餌を探す
b. 特別な餌を発見した者が、強い信号(上気に相当)を出す
c. 信号が連鎖的に伝播して、他の構成員が集まる
d. 最短ルートを形成する力 etc. が働く
上記の動きを作る遺伝子が、投機価格に関わっているものと推測する。
<山口仮説No.1>
特にbc (a は生物の基本形、d は状況に応じて自然法則を利用する仕組みを作っているとのこと)
【留意点】
(注1..餌不足が近づくと、移動のために群れができる生物が多い。移動には不確実性が伴う。
「捕食」と「被食者の増殖」のリズムの差で強い群れ行動が起きる。人でも需給差が‥)
(注2..特別な餌(例:大漁・欠乏品)の発見、被食・生存の危機、繁殖で強い群れ行動が起きる生物が多い)
(注3..普段は無性生殖だが、餌不足になると有性生殖を始める微生物が存在する。
→ 「餌不足時の単細胞生物の
接合
(共食い)が
有性生殖の始まり
」 ←マニアとの関連に留意
→ 「ある環境の中で最後まで生き延びた者同士が接合する(→欠乏感・希少感・ステータス感)」)
<上記は人では、1は不安、2.3は上気・不安・マニアに対応している←生命保存のための基礎的感情>
(注4..群れがないと「投機価格」は広がりにくい。
元からあるのは価値に繋がる「欠乏・労働・収益」のバランス感→発散は
動的平衡(生物)
を生まない)
(注5..強い群れ行動が起きると、需要と供給の原則はきれいに成り立たない or タイムラグが生じる)
(注6..バブル時の価格高騰は欠乏と表裏一体。「将来の欠乏の予想」が高騰と欠乏を増幅していた)
一方で欠乏: 住宅は通勤時間2時間以上と遠退き、東京湾埋立・首都移転まで検討された
他方で高騰: 著しい価格高騰が生じて、それが錬金術を生んでいた
(注7..崩壊後、不況に向かう中で、縄張り本能が強烈に出る(皆が自分に近いものを守ろうとする)
不安・恐怖・怒り→作用・反作用・過剰反応→群れ行動・リーダー・新しい脳の協業→果ては戦争)
(注8..人の脳のプログラムは主に狩猟採集時代までに形成された。それが現在でも適応的とは限らない。
その不整合が人の合理的行動を阻害する場合がある(
進化心理学
参照のこと)。
例:元々人の脳は細かい中身を見るのが苦手→人々は中身を見ずラベルに反応しがち→連れ高
例:危機感は危機を乗り越えるために生じるが、不整合により危機を増幅する場合もある→パニック
例:貨幣の発明→金には「腹一杯になる」というブレーキが働かない→公正感・公平感との不整合
例:捕食・被食の経済の中で整合していたプログラムが、付加価値産出・交換の経済の中に出てくる
例:何も対応をとらなければ、新しい脳の力で変化し続ける市場は溢れる情報の中で不透明化する
・・・・・・・・・・・・
【人との対比】
「元からあるものをベースにして変化が生じる」前提で対応を考察した。
(迷路≒不確実性、餌≒収益、欠乏感→効用・希少感・需要、最短≒効率、距離≒労働≒コスト)
(人では激変しているが、生物では捕食被食・共生≒需要供給。効率的に行う場は「群れ・縄張り」≒市場
激変は「新しい脳の価値創造力」と「交換」に由来し、人類の歴史の中で、加速度的に高じてきたものである。
「加速度=何かある方向に力が働いている」
← 不確実性全般の軽減克服 ← 人間は将来を予想しながら動いている ← 遺伝子のサバイバル)
(剰余を体内貯蓄し 小→大 を繰り返して増殖。自然エネルギーを基礎に食物連鎖で生態系を形成)
⇒ ‥通貨単位を「××カロリー」とするなら、決算書が書けそうなくらい対応している‥ 金≒エネルギー
<パターン1> [対比 ] .. 欠乏・値上りの予想から見ると ..
a. 人の投機市場には命令者が存在しない、若しくは命令が弱い
b. 将来の欠乏・値上りを予想させる出来事が生じる
→ 不安を感じた者が焦燥感を持つ → 他人に話したがる 「大変だー!」
c. 風評・早い者勝ちの感情が伝播 →
(人は付加価値を生むが、短期的に追加供給が困難な場合もある)
(人は貯蓄をする、将来を予想する、「不確実な将来の収益」にも強く反応する)
(人は情報伝播速度・イノベータ理論のような個性差を持ち、後から後からブームに乗る者が現れる)
→ 「将来値上りするから、買えなくなるからと思うから」今買う → 皆が今買おうとするから「今上がる」
→ (競争市場ゆえ暴走は一者の善行では止まらない) → 不安定な価値感 → 投機価格(price)
d. 最後は効率(ブームの終焉、需給バランス、コスト削減等)・対立する力等が働く → 無限に発散しない
⇒ 事象は常に変化している → 収束もしない
⇒ 答え(収まりどころ)を探し続ける(群知能) → 振動する
<パターン2> [対比 ] .. 転売目的から見ると ..
a. 人の投機市場には命令者が存在しない、若しくは命令が弱い
b. 錬金術のように見えるもの(特別な餌)が登場する
→ 発見した者が上気する → 他人に話したがる(成功談・自慢話) 「スゴイ!スゴイ!」
c. 風評伝播 →
(人は付加価値を生むが、短期的に追加供給が困難な場合もある)
(人は貯蓄をする、将来を予想する、「不確実な将来の収益」にも強く反応する)
(人は情報伝播速度・イノベータ理論のような個性差を持ち、後から後からブームに乗る者が現れる)
→ 儲け遅れる心配 → ラッシュ → ブーム → 不安定な価値感 → 投機価格(price)
d. 最後は効率(ブームの終焉、需給バランス、コスト削減等)・対立する力等が働く → 無限に発散しない
⇒ 事象は常に変化している → 収束もしない
⇒ 答え(収まりどころ)を探し続ける(群知能) → 振動する
上記の他に、マニア状態(時に集団的に発生する異常な熱中)においては、
通常でないレベルの事態に感応して、別の遺伝子が作るプログラムが作動している可能性がある。
x. 欠乏感の増幅
y. 希少感とステイタス感の先鋭化
<山口仮説No.2>
z. 異常な熱中(盲目状態)の発生
(証明されれば「マニア価格」、欠乏感と熱狂(上気と自信の塊)の中から発生、リスク感覚が麻痺する)
(背景: 「序列を競うプログラムが増幅要因に加わる」、「レバレッジの増大」、「時代背景」 etc.)
(「欠乏→捕食→増殖」のうち「増殖」、「餌不足・不確実性・有性生殖」 の関係について分析が必要。
→ 増殖の速さでは単性生殖が勝る。しかし、有性生殖は早く多様性を生み、不確実性を軽減する)
以上、価値・需要供給・縄張り・群れ・マニア等の原形は単細胞生物時代に作られた可能性が高い。
なお、長い年月をかけて蓄積された不確実性克服の「より効率的なプログラム」が重複して存在する。
例: 魚や鳥は、数千キロ離れた移動先に到達するための「別のプログラム」を備えている。
例: 大脳の割合の大きな新世代生物では、リーダー・作戦・経験伝達等が入ってくる。
例: 人は時に自己の現在の利益を越えて協力し合う←人となる中で狩猟採集時代に深化したプログラム
(公正感・公平感が時に投機と激しくぶつかる←深化した時代を反映して反応に特徴や強弱がある+文化)
(一見投機と無縁の世界だが、投機を行う者も日常生活ではこのプログラムに影響を受けて生きている)
例: 人は、そのうえ更に、新しい脳を育て科学を発達させたが、それでもなお不確実性に苦しめられている。
このため不確実性軽減克服の基本プログラムは、日頃は気付き難いが、いざとなると強く出るものと推測する。
7. The Selfish Gene
リチャード・ドーキンス著「
利己的な遺伝子
」の表現を借りるなら‥
「遺伝子の組み合わせは短命であるが、遺伝子自体は大変に長生きをする」
「遺伝子は、自分が住む Survival Machine (生物)を作り、それが手の込んだものになっていった」
「一個の遺伝子は何世代もの個体を通って生き続け、自然淘汰の環境の中で対立遺伝子と争ってきた」
‥のが生物の歴史である。
群れ行動の遺伝子は、生物史上、極めて画期的な遺伝子の一つだったのかもしれない。
それは、今でも私達の中で生きているのかもしれないし、類似構造を生んできたのかもしれない。
人は、今、それをコンピューターソフト化して弱点を克服し、改めてその凄さに驚嘆しているのかもしれない。
(
2001年宇宙の旅
:月で400万年前の到達者の存在を知った。本件:○○億年前に到達者がいた!)
8. 「独立・並存」関係
ここまで、投機の群れ行動をめぐり、少なくとも4つ大きなものが独立・並存し、時に対立、時に協業している。
(人はこれらにより「明確に善悪の答えを出せない領域」を生まれながらに備えている)
・ 群れ行動 vs 縄張りを作るプログラム → 前者はまとまる行動、後者は分散する行動
・ 群れ行動 vs リーダーを作るプログラム → 前者は命令なし、後者は命令あり
・ 群れ行動 vs 新しい脳 → 前者は皆で迷走して答えを見つける、後者は答えを見つけてから行動できる
新しい脳が作ったシステムの中に古い脳が出てきて不整合となっている(併せてべき乗則が働いている)。
a. バブルを作る群れの動きは長期的に見ると合理的である。バブルは無限に続かず崩壊する。
b. 他方で、新しい脳が求めるレベルから見ると、それは大変に荒々しく、不合理である。
9. 新しい脳 vs 本能的な投機
粘菌の例では、事前に地図を渡して説明すれば、全員が遥かに早く餌にたどり着ける。 ← 新しい脳の長所
しかし、不確実性は現代でも私たちを苦しめている。地図が描けない。それでも後者は何かやる。 ←投機の長所
新しい脳が作った複雑なシステムは、誤りや非効率になっても自動的に変ってくれない。 ← 新しい脳の短所
複雑化した経済活動の中で、投機価格の崩壊が、恐慌や戦争に繋がった歴史がある。 ← 投機の短所
バブル期途中からは、マニア価格になっていた可能性もある。
複雑化した経済システムとの整合性の問題もある。
バブルはなぜ17世紀に始まった?
→ 原因の解明と対策が必要!
・・・・・・・・・・・・
(P.S.)
1. チンパンジーは物々交換の能力を持っているが、よほど条件が良くないと交換しない (2012/02)
説1:相手の裏切りリスクのコストが高い(持ち逃げ)("
Chimpanzee Autarky
" 参照のこと)
説2:占有権はあるが所有権を規範として持っていない(餌..付加価値小..を手から離すと権利がなくなる)
人間が所有権を規範として持ったのは「付加価値を生む力」「強制力で付加者を守る」があったから?
「新しい脳の創造力」と「交換を可能にした能力」が需要供給の形態を激変させた?
2. 人間は目の前にないことを「想像するちから」を持ち、将来を予想しながら生きている (2012/02)
チンパンジーと人間の遺伝子差は僅か1.2%。しかし、安定した森で生きてきた前者は今を生き、
過酷な草原に出た後者の子孫は将来を予想しながら生きている。正確に言うと「かなりの程度差がある」。
チンパンジーは人間のように遠い将来を予想しながら生きていない(
想像するちから
(松沢哲郎)参照のこと)。
(10年先20年先の子供の教育費・住宅ローン・老後の生活費を心配しながら生きている生物は稀である)
(とはいっても将来より今に重心がかかっている。それは植物の種子ほどには遠い将来を予想していない。
将来世代への付け回し → 例:40-50年前の公害による土壌汚染の除去費用を私たちは今払っている)
3.
合成の誤謬
(2012/02・2013/01) ←群れ行動との関係に留意のこと
ミクロでは正しいことでも、それが合成されたマクロの世界では、意図しない結果が生じる場合があること。
(例:少数がやるうちは良いこと、皆がやると悪いこと!)
(例:野球場で席から立つとよく見える、つられて皆が立つと見えなくなる!)
(例:不況が来そうなので節約することは一者にとっては良いこと。しかし皆がそれをやると不況を増幅する!)
4.
予言の自己実現
(2012/02・2013/01) ←群れ行動との関係に留意のこと
最初の誤った状況の規定が、新たな行動を呼び起こし、
その行動が、当初の誤った考えを真実なものとすることがあること。
(例: トイレットペーパーがなくなる!→ 皆が買いだめに走る→ トイレットペーパーがなくなる
1973年、中東戦争の勃発を背景に、不安の連鎖的伝播・予言の自己実現が大規模に発生した)
(例: ○○町に地上げが入った、地価が上がる!→ 皆が今買おうとする・売り惜しむ→ 地価が上がる)
(例: 不況が来る、危機感を持て、危機感を!→ 皆が財布(投資・消費)のひもを締める→ 不況が増幅する)
(例: ○○銀行がつぶれる!→ 皆が預金解約に殺到する→ つぶれるはずのなかった銀行がつぶれる
1927年昭和金融恐慌 etc. 現代では様々な対策が講じられているので過剰な心配は不要!)
5.
認知行動療法
(2012/02・2012/11)
誤った認識・陥りがちな思考パターンの癖を、客観的でよりよい方向へと修正する心理療法。
不安の原因を正しく認識するだけでも、不安症状が改善に向う場合がある。
→ バブル崩壊後の「不安の連鎖」への応用 →
例:本当はGDPΔ2%のはずが、心理的要因でΔ6%に増幅しているとするならば‥
(中身を見ずに誰もが信用していたラベルの崩壊は恐怖を生む)
(危機感が出る→現代の環境と不整合→危機を増幅する・例:財布(投資・消費)のひもが閉まる)
(不安の原因がわからないこと自体が強い不安を生む → 伝播する)
(疑心暗鬼が、経済悪化を増幅する・例:金が回らなくなる)
→ バブルの原因が判明し分析され継承されるなら、波はもっと小さくなるはず!
→ 不安に陥っている国民を病人に例えるならば、医は仁術を忘れるべからず!
6.
BOIDS
と
インフレ期待
(2013/01)
インフレ期待がBOIDSのようなもので動いているならば、インフレターゲットは日本でも可能なはずである。
不況を増幅している不安・悲観からの脱出と、自信の回復が必要!
不安の原因がわからないこと自体が不安を生む要因となっている。
その中の一つに、おそらく、バブルの精神的な後遺症がある。
かつて上向きに飛んだことで、 ” ヒドイ目にあった!”
バブルは起こらないという安心感がないと、不安で ”上向きに飛べない!”
バブル期の物価変動については、「知らない」「高騰した」という人が意外に多い!
「バブルの原因は低金利だった」といわれながら、「今、低金利の中にいる」、自縛の構造がある。
将来に向け、バブルのメカニズムを解明する仕組みを作る必要がある。←不動産のビッグデータの解析
→
BOIDSとインフレ期待(山口仮説No.4)
続きを読む (click here) → 5.新型発生のメカニズム
<目次>
「バブルの原因は何だったのか - 総括 -」
「バブルの原因は何だったのか - 群知能 -」
「バブルの原因は何だったのか - 投機熱の伝播 -」
「バブルの原因は何だったのか - 投機.価格.価値の遺伝子 -」
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「バブルの原因は何だったのか - 新型発生のメカニズム -」
「BOIDSとインフレ期待」
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